認知症のお母さんは「忘れている」んじゃなくて、「消えている」のかもしれない|街のかかりつけ訪問美容


さっき言ったばかりのことを、また聞かれる。何度も、何度も。

「今何時?」「ご飯はまだ?」

認知症のある親御さんと過ごしていて、正直、しんどくなる瞬間がある。優しくしたいのに、同じことを繰り返されると、つい声がとがってしまう。そんな自分に落ち込む。そういう話を現場でよく伺います。


訪問美容の現場で、私はいつからか、こんなふうに考えるようになりました。

認知症の記憶は「忘れている」んじゃなくて、「消えている」と思い察した方がお互い気持ちよく接する事ができるかもしれない。


「忘れる」だと、どこかに記憶があって、それを思い出せないだけ、という感じがします。でも現場で接していると、そうじゃないなと感じることが多いんです。

さっきのことが、まるごと消えている。だから本人にとっては、毎回が「初めて聞くこと」なんだと。そう思うようになってから、私の対応も意識して変えるようになりました。


たとえばカットの途中で、少しそわそわされる方が「娘が会いに来るから、間に合わないと」と言い出しました。

実際には、その日に娘さんが来る予定はありませんでした。でも、その方の中では、それが本当のこと。


こういうとき、「今日は娘さん来ませんよ」と正すのは、本人にとっては否定されるご気分になり、ただ不安になってしまう。

だから私は、こんなふうに話をずらしていきます。

「〇〇さん、今日はお急ぎですか?」

「どちらに行かれるんですか?」

「何で行くんですか?タクシーですか?」。そうやって聞いていくうちに、

「その場所がお好きなんですね」と話が別のところへ流れていく。

すると、気持ちがすっと落ち着くことがありスムーズにカットできるんです。


もうひとつ、現場でおもしろいなと思うことがあります。


消えているものが多い一方で、覚えていることが、驚くほど鮮明なんです。

ある方は、勉強嫌いだった不登校のお子さんが「学校行こうかな」と言った日のことを、一言一句そのまま覚えているようでした。

別の方は自分が子どもの頃、一人で初めておつかいに行った日のことをそのときの気持ち、お店の人がかけてくれた言葉までお話ししてくださいました。


不思議です。

話してくれたのは、人生の大きな出来事じゃなくて、何でもない一日。

でも、その方にとっては大事だった一日が、消えずに残っている。そういう話を聞かせてもらうと、ああ、この方はこういうことを大切に生きてきたんだなと、その人らしさを見せてもらえた気がしてうれしくなるんです。


たくさんのことが消えていっても、その人らしさは、ちゃんと残っています。

大事にしてきたもの、好きだったこと、人柄。それは消えないで、ふとした瞬間に顔を出します。私はそれを、現場で何度も見せてもらってきました。だから、髪を整える時間も、その人らしさに触れる時間として、大切にしたいなと思っています。

「街のかかりつけ訪問美容」では施術後に「遠方に住んでいるご家族」やケアマネージャー様に術後報告を行なっています。

ご本人だけではなく、皆さんに安心して利用していただける訪問美容サービスを提供しています。


「認知症だけど、うちの親でもお願いできますか?」その相談から


認知症のある親御さんの美容について、こんな不安はありませんか。


• 何度も同じことを聞くけど、施術中じっとしていられるか心配
• 途中でそわそわしたり、機嫌が変わったりしないか不安
• 美容室にはもう連れて行けないけど、髪は整えてあげたい
こういうご様子は、事前に教えていただけると、こちらも接し方を考えられて、ずっとやりやすくなります。「うちの母は認知症なんですが、お願いできますか?」という段階のご相談だけでも、まったく問題ありません。
まずは親御さんのご様子を聞かせてください。

よかったら、LINEから気軽にどうぞ。一緒に考えさせてくださいね!


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https://lin.ee/Nx45edg

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