「私、厳しいから」と言った母と、隣で申し訳なさそうにしていた娘さん|街のかかりつけ訪問美容

うちの母は気難しいし、初めての人を家に入れて機嫌が悪くなったらどうしよう。そう思って、訪問美容の一歩が踏み出せない方は多いんじゃないかなと思います。

私は、気難しい親御さんでも、利用することを諦めないで欲しいなと思います。今日はそう感じた、あるお宅での話です。

初めて伺ったお宅でした。ドアを開けて顔を合わせた瞬間、その方はひとこと、「私、厳しいから」。

その横で、娘さんが小さくなっていました。「母、いつもこうなんです……」と、申し訳なさそうに。私を気づかい、お母様を気づかい、その両方で心細そうにしていたんじゃないかな。あの表情が、今でも忘れられません。

私は、その「厳しいから」に身構えませんでした。お母様の髪はカラーの根元が5センチほど伸びた状態。毎月美容院に行っていたと聞いていましたがなぜお髪がこんなに伸びてしまったのか、これまで何があったのか、カット中は詮索しませんでした。

今日のお母様は、初めて会った人に事情を説明させられるのは、きっと、嫌なんじゃないかなと思ったからです。

だからその日は、ただ目の前の髪と向き合いました。お薬の影響で髪質が変わったところ。寝ている時間が多くなりクセが強い出ているところ。色んな履歴が髪にはありました。

切り残しが一本も出ないように、黙々とカットし、整えたあと鏡をお見せすると、その方は少し間をおいて、「ん。いいわね。はい」とだけ言いました。

黙々と道具を片付けて、帰りのごあいさつをしようとしたとき。

その方が私の手をぎゅうっと握って、こう言ってくださいました。

「感じの良い人で良かった。ありがとう」

そしてそこからでした。「私ね、来週から施設に入るの。脳梗塞をやって、入院して、いろいろあって……」と、ご自分のことを、ぽつぽつと話し始めたんです。

正直、今ですか?! と思いました。

でもすぐに思い直しました。準備から片付けまでの一部始終を見て、この人になら少し話してもいいかな、と思ってくださったのかな、と。最初の「厳しいから」は、心を閉じていたわけじゃなくて、たくさんのことをひとりで抱えていたんじゃないかな、と今は感じています。

隣にいた娘さん。

親が気難しくなっていく。前はこうじゃなかったのに、と戸惑う。

体の不安やこれから先のことを本人がうまく言葉にできないぶん、それがいちばん近くにいる家族に向いてしまうことも、あるのかなと思います。だから娘さんは、あんなに申し訳なさそうにしていたんじゃないかな、と。

「厳しいから」から入る方に、私たちはよくお会いします。

その裏側に、体の変化への不安や、言葉にならない気持ちがあるのかもしれない。

そんなふうに感じています。だから「今日」のこの方と、ちゃんと向き合いたい。

訪問美容師の私にできるのは、そのくらいなのかなと思っています(^ ^)

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「うちの母、気難しいんですが大丈夫ですか?」その相談から

この記事を読んでくださっている方の中に、あの日の娘さんと同じ気持ちの方が、いるんじゃないかなと思います。

  • 母が気難しくて、初対面の人を家に入れるのが不安
  • 認知症があって、機嫌の波が大きい
  • 途中で怒り出したり、やめたいと言い出したりしないか心配

こういうご様子は、事前に教えていただけると、こちらも心づもりができて、ずっとやりやすくなります。「うちの母はこういう感じなんですが、お願いできますか?」という段階のご相談だけでも、まったく問題ありません。

申し訳なさそうにしなくて大丈夫です。よかったらLINEから、お母さま・お父さまのご様子を聞かせてくださいね!

「▼ LINEで相談してみる(友だち追加はこちら) https://lin.ee/Nx45edg」

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