「訪問美容」という言葉を、聞いたことはありますか ?
美容室に行くことが難しくなった方のご自宅や施設へ、美容師が道具を持って伺い、カットやカラー、シャンプーまで行う仕事です。私はこの訪問美容を、7年近く続けてきました。そしてこのたび、「街のかかりつけ訪問美容」という名前で、2026年9月から東京・世田谷を中心にあらためて始めることにしました。
最初に、正直な話をひとつさせてください。
訪問美容を始めたばかりの頃、私はお客様の言葉に、いい意味で驚いていました。カットが終わると、多くの方が「来てくれて助かる」「ありがとう」とたくさん言ってくださる。美容室で働いていた頃は、お客様を「お迎えする」側だったので、こんなにも訪問を待っていてくれる人がいるのか、と。美容室に行きたくても行けなくて、ずっと困っていた方や諦めている方が、こんなにたくさんいるんだと気づかされました。
年齢を重ねたり、認知症があったり、介護や療養が必要になったり。理由はさまざまですが、「美容室に行く」こと自体が大きな壁になっている方は、思っている以上に多いです。
ただ、7年やってきて、はっきり感じていることがあります。
美容室に行けなくなっても、「きれいでいたい」「さっぱりしたい」という気持ちは、なくならないということ。
たとえば、シャンプーで頭を洗ってもらっているときの、ふわっと安心された表情。髪が整って、久しぶりに鏡を見たときの、なんだか少し照れたようなお顔。そういう瞬間は、年齢やお身体の状態に関係なく、ちゃんとあります。だから私は、いつからか訪問美容を「髪を切るだけの仕事」だとは思わなくなりました。その方の暮らしまた人生のなかにお邪魔して、その人の「らしさ」に少し触れさせてもらう。そういう仕事だと思っています。
そしてそのほっとされる時間は、ご本人だけではありません。久しぶりに整った顔を見て、そばにいるご家族の表情がやわらぐ。そんな場面にも、よく出会います。
ひとつ、言い添えておきたいことがあります。
私は、ご家族の気持ちを「わかります」と簡単には言わないようにしています。親が少しづつ髪を気にしなくなったり、美容室に行けなくなっていく姿を見る気持ちは、そのご家族にしか分からないものがあると思うからです。ただ、そばで髪に触れる立場として、できることは確かにあると思っています。
「街のかかりつけ訪問美容」という名前には、その気持ちを込めました。
かかりつけのお医者さんのように、暮らしの近くにいる。今すぐ必要でなくても、いつか「そういえば、家に来てくれる美容師さんがいたな」と思い出してもらえる。そんな距離感で、地域にいられたらいいなと思っています。
まずは世田谷から。(もちろん近隣の方もご相談ください!)
「うちの親でも頼めますか?」だけでも大丈夫です
この記事を読んでくださっている方には、ご本人ではなく、「親が美容室に行けなくなってきた」と気にかけているご家族もいらっしゃると思います。
- 母が重度の認知症だけど、来てもらえますか?
- 寝たきりでも、髪を切ってもらえますか?
- 家でカラーまでお願いできますか?
こういう「うちの場合はどうなんだろう」という段階のご相談だけでも、まったく問題ありません。予約を決める前で大丈夫です。
「こんな状態なんですが、お願いできますか?」
その一言からで大丈夫なので、よかったらLINEから気軽に聞いてくださいね。

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